FAQよくある質問

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建築トラブルに関する相談の多くは、建物、特に住宅の取得時の事前調査が不十分だったり、 建築に関する基礎的知識が少なかったりすることが原因の一つです。
僅か1本30円程度のきゅうりを買うにもよく調べて購入する割には、何千万円もする建物を購入するのに、売り手、作り手任せになっていることが多いのではないでしょうか。

住宅は取得してから少なくても30年はそこで生活することになるわけですから、他の品物と異なり、いやだから買い替えるということは、大変な労力と出費を伴います。
あるいは、嫌な思いをしながらローンを支払うということになります。
このようなことを避けるためにも、建築の知識を身につけ、 建築士などの専門家に相談することが大事です。

このページでは、よくある質問を紹介しておりますので ご参考になさってみてください。

新築設計に関して

建物を建てるためには以下の項目について敷地の調査が必要です。


敷地状況 ・敷地面積  ・高低差  ・方位  ・形状  ・地目など
地盤状況 ・地耐力  ・孔内水位  ・砂質地盤が粘土質地盤か ・支持地盤の深さ  ・土壌汚染など
障害物状況 ・遺跡  ・従前工作物  ・他人の埋設物  ・公用水路  ・赤道など
計画地の歴史 ・従前の土地利用  ・宅地造成の有無  ・水害  ・風害 ・譲渡理由など
道路状況 ・道路の種類と管理者  ・道路幅員  ・セットバックの有無 ・交通規制など
供給施設 ・電気  ・ガス  ・下水  ・趣里方式  ・水道など
周辺環境 ・線路  ・幹線道路  ・工場  ・交通量  ・人口構成など
法規制 ・用途地域  ・斜線規制  ・防火地域  ・日影規制  ・条例など
負担金等費用 ・負担金など
建築設計は音楽でいうと作曲と同じです。

譜面を見ながらオーケストラが演奏するように、建築もまた多くの職種が協力し合いながら作り上げるものです。

したがって、作曲が良ければ素晴らしい音楽になるのと同じで、建築の良し悪しも設計にかかっているといえます。
設計料は、設計報酬という呼び方をします。

国土交通法では、報酬の算定基準を設けています。建物の用途や規模によっても異なりますが、計算方法として、人件費+経費+技術料となります。

住宅の場合、構造や規模によっても異なりますが、おおよそ工事費の10%前後が目安というところです。
設計を依頼する場合事前に確認してみてください。
設計者は、建築主の代理者として施工会社に施主の意向を伝えたり、設計通りにえきているかどうかのチェックをするわけですから、あくまでも施主側の立場で対応しなければなりません。

施工会社の設計者は、立場上施工会社に不利になるような対応をすることは難しいのは当然のことです。
建物を建てるためには以下の項目について敷地の調査が必要です。

法的規制 敷地には、購入する時の重要事項説明書に法規制について記載されています。
用途地域や防火地域、日影規制、斜線規制、高度地区のほか条例や規則などがありますので、事前に専門家に調べてもらうことも必要かもしれません。
形状 敷地は大きさだけはなく、形状も大きく建物の大きさにも関係してきます。
細長い敷地の場合、東西方向に長いのか南北方向に長いのかによっても建築計画は変わってきます。
履歴 以前どのような土地利用がされていたかは、建物を計画する上で重要です。沼地や川の痕だったりすると、土地購入費は安くても地盤改良に
多額の費用を要することもあります。
接道条件 道路の形状をしていても、建築基準法に適合されていない道路の場合、建築できないこともあります。
道路の幅員や形状によって建物の規模や用途によっては建築不可能なものもあります。
地盤 建物を安全に支持するためには地盤が重要な意味を持ちます。
地耐力以外にも砂質地盤が粘土質地盤か、また地層の厚さなど建築工事費にも大きく関係します。
よく「坪40万円でできると言われたのですが本当でしょうか?」という質問を聞くことがあります。

坪いくらという表現は、大工さんが地域性を把握し手で作り上げてきた頃の名残で、現在のように設備や仕上げ、地盤も様々な建物では、坪いくらという表現は適切とは言えません。


よくトラブルになるのが、「付帯設備、負担金は別途」などと書かれていることがありますが、この項目だけで坪20万円相当額の負担が増えたということもあります。


見積もりとは、設計仕様の中身を見て積算することであり、中身の仕様によって大幅に違います。
100㎡の建物で60万円の流し台を120万円のものに変更するだけで、坪単価2万円アップすることになります。
したがって、見積もりを依頼する場合どのような仕様で、どのような工法になるか明確に依頼しないと、最後に金銭トラブルの原因となります。


契約書は、金額はもちろん、支払い条件、工期とともに約款も説明を受けるようにしてください。
工程検査は、ある工程に達した時に、適切に工事ができているか、仕様書通りの材料や施工がなされているか、仕上げが施されると中の状況を確認することが難しくなるため工程ごとに検査を行います。


竣工検査は完成検査ともいい、仕上げの状況や設備機器などが適切に機能するかどうかなどの検査を行います。

これらの検査に合格すると検査済証が発行されます。

検査済証は、その後増改築したり、助成金などの申請条件になることもあります。
強い建物と言っても、構造的な強さ、火災に強いなど一概にどれが良いかとは言えません。

建物用途や規模、周辺環境、工事費など総合的に判断して構造を決定することになります。


材料


木造 同じ木造でも軸組み工法と2x4工法では、構造方式が異なり、それぞれに特徴があります。
それぞれの生活スタイルにも関係することから、それぞれの特徴を把握する必要があります。
鉄骨造 軽量鉄骨造と重量鉄骨造では、単に鉄骨の太さや厚さが違うだけではなく、構造方式が異なります。
鉄筋コンクリート造 コンクリートは3000年以上の歴史がありますが、鉄筋コンクリートとして建物の構造になったのは今から100年ちょっと前からです。
施工環境に影響を受けやすい構造でもあります。
壁構造やラーメン構造、シェル構造など構造方式によっても空間の形が異なります。

改修・マンション大規模修繕について

◆劣化とは、建物だけに限られた現象ではありません。地球からそ創造されたものにとっては避けられない運命です。
人間の老化現象も劣化の一つです。
①劣化とは、自然界から創造されたものが元の自然界に戻ろうとする現象です。
②建物の場合、建築時点から劣化が始まります。紫外線や風雨、空気中の汚染物質、水質の悪化など、過酷な条件の中に存在するわけですから時とともに劣化していくのは建物の運命です。用途や立地条件によっても劣化状況は異なります。
③建物劣化には、物理的な劣化と社会的な劣化があります。

◆劣化の原因は、単に時間的な経過だけではありません。
①経年劣化…紫外線や熱、風雨で年ごとに機能が低下する。
②設計…納まり(作り方)や材料の選択が悪いために、劣化や不具合の進みが早い。
③施工…工事がずさん、施工要領が間違っている。
④使用上…仕様通りの使われ方がなされていない(常閉ドアの簡易ストッパーなど)
⑤管理上…定期清掃や適切な時期に保全工事がなされていない

◆設備配管の主な劣化現象
排水管・・・使い始めの時に赤水が混じってきたり、以前より流量が減少した場合、給水管に錆や錆こぶが発生し、管径を細くしている可能性があります。
雑排水管・・・流れが悪くなったり、臭気が入ってくる。
*配管の耐久年数は一般に18年~25年と言われています。
*排水管は部材により劣化速度や状況が異なります。
*横引きした管が長かったり曲がりが多く複雑だったりすると詰まりの原因になりいます。
*スラブした配管などの場合、吊ボルトが錆びて外れて逆勾配になっていると、継ぎ手部分の劣化や施工不良による漏水もあります。
ガス管・・・地中部分の金属製のガス管(主に亜鉛メッキ鋼管)は、経年劣化によって腐食が進んでいる場合があります。
→ポリエチレン管やポリエチレン被覆鋼管は紫外線に弱いため、露出部には使用できません。
冷温水管・・・弁まわりの管材は異種金属の接触になり、局部電池作用により ピンホールを発生することもあります。管内の錆こぶは性能低下につながります。
蓄熱槽方式の温水配管は水温が高いため、管内の圧力変化で気泡が発生することもあります。
建物は、建った時点から劣化が始まります。
自動車と同じで、不具合が生じたらすぐ補修すること、定期的に塗装や防水など手入れを行うことが建物を長持ちさせることにつながります。
また、5年ごと位に建物調査を行い、劣化が進行しないうちに改修することが、改修予算も安く済みます。
◆建物調査診断の目的
 ①劣化の原因を探る  ②劣化の部位を探る  ③劣化の度合いや数量を把握する

◆主な調査項目
 ①仕上げ状況…タイルなどの汚れや浮き、塗料の性能
 ②躯体の状況…コンクリートの中性化、クラック
 ③不具合状況…汚れのひどいところの把握、水溜り

◆設備調査
 1.設備の劣化設備に関しては劣化の兆候が顕著に現れます。
   給水の場合、赤水が発生したり、漏水といったことがおきます。
   排水管からの漏水は経年劣化ばかりとは限りませんが、劣化による漏水は大掛かりな工事となります。

 2.劣化部位
  ①機器の劣化
    築年数が経つと、部品の調達も困難になったり、維持費用が新しいものよりかさむこともあります。 
  ②配管の劣化
    マンションなどでは、設備の改修工事の時期になっているところも増えてきました。初期のころのマンションは、設備配管がスラブの下になっているところも多かったため、改修工事をするためには、下の階の天井をはがさなければならないといったところもあります。

 3.建築に使われている主な配管
   ○給水管・・・各水栓に水を供給するための管
   ○給湯管・・・湯沸器やボイラーから給湯栓までの管
   ○雑排水管・・・浴室や洗面所、台所などの排水管
   ○雨水管・・・雨水の処理をするための管
   ○汚水管・・・トイレの排水を流す管
   ○ガス管・・・ガスを供給する管
   ○電線管・・・電気や電話などを配線するための管
   ○冷媒管・・・冷凍機等からの冷媒液を流す管
   ○温水管・・・暖房の温水や蒸気などを流す管
   ○消防用配管・・・連結送水管、スプリンクラーなどの管

 4.調査方法
   ○管材により劣化の仕方や原因が異なるため、まずどのような管材が使われているか調査
   ○居住者や利用者に、水質や漏水履歴などアンケート調査や問診調査を実施
   ○外観の目視調査
   ○設備に関しては、表面劣化より内部の劣化が多いことから、内視鏡計測調査、X線装置計測調査、渦流探傷調査などの非破壊調査と、抜管調査などの破壊調査があります。
  ①状況を把握した改修仕様書…クラックでも、場所/原因でなおし方が異なる
  ②図面化する…誰がいつ見てもわかる資料として保管
  ③環境に配慮した材料選定…シックハウス、アスベスト、建築廃材等
  ④先を見据えた改修方法…高齢化、資金不足
  ⑤メンテナンスを考えた改修…維持費を軽減できる改善
  ⑥長く住み続けたくなる提案…コミュニティーづくり、時代遅れを引きずらない
  ⑦維持費を考えて改善…設備技術は日々改善(例:非省エネエアコン)
  ⑧予算は全余算のつもりで…無駄のない設計、ライフサイクルコストの検討
1.修繕工事
  建築物は、時とともに材料などが劣化していきます。
  修繕工事を行うことで建築時に近い状態に戻すことができます。

2.改修・改良工事
  建物には、建築時からの不具合や作り方に不備があったために生じる不具合などがあります。
  単に修繕工事だけでは、数年でまた同じような不具合が生じてしまいます。このような箇所を改修・改良することも検討すべきです。

3.改善工事(バリューアップ工事)
  修繕工事で建物がきれいになっても、建築時の状態に戻っただけです。
  時代は刻々と変わっています。利便性や快適性をアップすることで時代に合った建物にすることは資産価値の向上につながります。

4.設備改修
  築30年以上のマンションも増えてきて、設備改修を迫られているマンションも多くあります。
  設備の劣化は直接生活の不便さにつながり、待ったなしの工事となります。しかし、直接の劣化が眼に見えないことから、漏水事故といった問題が発生して初めて事の重大さに気が付くことになります。マンションの場合、専有部分に関係するところも多いことから、事前に把握しておくことが大事です。
◆施工会社は何を基準に選ぶのか
施工会社には大きく改修専門業者と建設会社があります。
改修専門業者にも、塗装会社を前身とするものから、防水会社を前身とするものなどさまざまです。
建設会社もリフォーム会社を子会社としているところから、建設会社自身でリフォーム部門を持っているものなどがあります。
◆発注方法
工事の依頼の仕方や見積もり依頼の仕方は以下のようなものがあります。
〈工事依頼方法〉
①設計施工
②設計監理方式
〈見積もり依頼方法〉
①入札方式…希望者を公募または指名して競争を行う。原則として最低価格の会社を選定。
②見積もり合わせ…数社を指名し見積書を依頼、内容を検討して適当と思われる施工会社を選定。
③随意契約特命…特定の一社を指名して見積書を出してもらい、その内容を検討協議して選定。
◆施工会社は何を基準に選ぶのか
施工会社には大きく改修専門業者と建設会社があります。
改修専門業者にも、塗装会社を前身とするものから、防水会社を前身とするものなどさまざまです。
建設会社もリフォーム会社を子会社としているところから、建設会社自身でリフォーム部門を持っているものなどがあります。
◆発注方法
工事の依頼の仕方や見積もり依頼の仕方は以下のようなものがあります。
〈工事依頼方法〉
①設計施工
②設計監理方式
〈見積もり依頼方法〉
①入札方式…希望者を公募または指名して競争を行う。原則として最低価格の会社を選定。
②見積もり合わせ…数社を指名し見積書を依頼、内容を検討して適当と思われる施工会社を選定。
③随意契約特命…特定の一社を指名して見積書を出してもらい、その内容を検討協議して選定。

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